靴修理の定番「シューグー(SHOE GOO)」。
靴底や痛んだ部分の修理だけではなく、意外なところにも使用できます。
正しい使用方法から、こんなところにも?驚きの使用例から使用上の注意点、さらに修理方法のワンポイントアドバイスを詳しくご紹介します。
シューグーとは?
シューグー(SHOE GOO)とは、靴底の補修剤として40年にわたり広く愛用されている商品で、靴修理には欠かせないアイテムのひとつです。
シューグーは、チューブに入った半固形の接着剤で、塗布後約12~24時間で乾燥し、合成ゴムになります。
商品のラインナップも豊富で、色付きのものから、透明・速乾性の高い瞬間接着のものまで多数あります。
すり減ったかかと修理や穴の開いた靴底の補修、靴底の滑り止めから靴以外の補修や修理、さらに普通の接着剤として使えます。
シューグーの歴史
シューグーは、本社をアメリカのオレゴン州、ユージーンにあるEclectic Products社が製造・販売している製品です。
シューグーが作られた背景は、テニスシューズのために開発された補修剤でしたが、1970年~1980年代にかけてジョギングシューズでも使われていくようになりました。
世界中に販売され、日本国内では1978年に国際技術貿易株式会社が輸入・販売をはじめています。モトクロスやマウンテンバイク競技選手のスポンサーでもあり、様々なジャンルのスポーツで愛用されています。
シューグーの正しい使い方
シューグーの正しい使い方は、次のとおりです。
①ブラシや乾いた布で補修する面に付着している汚れやコーティング剤等をきれいに落とします
②付属のヤスリで補修面にアラ目をつけます
③補修面にシューグーを直接絞り出します
④付属のヘラでシューグーを平らにします
⑤完全に固まったらはみ出した部分をハサミなどで切り取ります
靴の修理用だけではなく、シューグーが接着できる素材は、ゴム、木材、ガラス、コンクリート、金属など幅広い素材に使用できます。
シューグーを使った修理方法のワンポイントアドバイス
シューグーを使った修理方法について、ちょっとしたワンポイントアドバイスをお教えします。
かかとを補修する
靴のかかと部分はやはり擦り減るのが早いです。
擦り減ったかかとを補修する際は以下の手順で行いましょう。
1.塗る前にヤスリがけをする(磨耗で表面がツルツルになってしまった場合ヤスリであら目をつけると接着力が上がります)
2.型を作ります(シューグーが型につきづらい素材は、ガムテープやクリアファイル、シリコン、牛乳パック等です)
3.塗り方
①シューグーに含まれている溶剤が蒸発するので、少し多めに塗ります
②空洞が出ないように、ヘラなどを使って押し込むように塗ります
4.型を使わない時は、塗って1~2時間でシューグーの外側が固まりますので、平らな所で補修したかかとを軽くローリングさせると凹凸が無くなります。指で成形することもできます
靴底を滑りにくくする
シューグーを使って、滑りにくくしてみましょう
1.塗る前にヤスリをしっかりかけます
2.塗り方を線状やドット状にしたり、何箇所かに分けて塗ります
割れてしまった靴底を補修する
シューグーを使って割れた靴底も補修できます
1.補修部分を開いて、なかの方を付属品のヤスリで擦ります
2.補修する両方の面に付属品のヘラで伸ばして塗ります
3.補修部分が完全に固まったら、もう一度補修した部分の上にシューグー を塗ります
シューグーの意外な使い方
普通の接着剤としても使用できますので、車や航空機のラジコンモデルのアセンブリ接着やLexanボディの修理、モデルボートの防水剤として愛用されています。
防水機能があるので、アウトドア用品であるキャンプ用のテントやペグ・ハンマーなどのグリップ部分の修理、スキーブーツやグローブにも最適です。
また、自動車やバイク、自転車などボディーの修理から自宅の壁や玄関、トイレやお風呂などの水周りでも重宝する優れモノなのです。
シューグーの使用上の注意点
シューグーで靴の補修作業をしていて、誤って手や衣類、床などに付着してしまった場合は、以下の方法で対応してください。
1.手に付いた場合は、マニキュアの除光液で拭き取ってください
2.衣類や布などに付着した場合は、完全には落とせませんが、アセトンなどの有機溶剤を使用すればある程度は除去できます
3.床や家具などの固い素材に付着した場合は、オイル系の洗剤(オレンジオイル等)で落とすことができます
また、お子さまや高齢者の誤飲を防ぐため、手の届かないところに保管してください。
万一、飲み込んだ場合は水を飲ませるなどの応急処置をし、医師にご相談ください。
まとめ
靴修理の定番「シューグー(SHOE GOO)」の正しい使用方法からワンポイントアドバイス、さらに意外な使用方法まで解説して来ましたが、いかがでしたでしょうか?
最初は、上手く仕上がらないかもしれませんが、何度かトライするたびに上手に使いこなせるようになります。
シューグーの機能と性能を活かして、お気に入りの革靴もメンテナンスして長く愛用してもらえたら嬉しいです。