革靴を雨から守るために。雨対策と濡れたあとの応急処置について解説


突然雨に降られて、革靴が濡れてしまったことはありませんか。

小雨であれば大丈夫ということはなく、大なり小なり雨の影響を受けてしまいやすいもの。

濡れたあとの放ったらかしが最も危険です。

今回は、大切な革靴を雨から守るために抑えておきたい対策方法や、濡れてしまったあとの応急処置について解説します。

雨が引き起こす革靴のトラブルとは

雨が引き起こす革靴のトラブルとは

革靴は雨に当たると、さまざまな問題が生じる場合があります。

主な症状は次のようなことです。

・シミができる

革靴に雨が均一に当たることは少ないため、まだらにシミができてしまいがちです。

・表面が凸凹になる

革の中の水分が均一でなくなることによって、水膨れのような凸凹「銀浮き」が生じる場合があります。

・履きじわがついたまま固まる

履きじわが入ったまま濡れた革靴を置いておくと、そのまま乾いて固まっていきます。

ひびが入ることもあるでしょう。

・カビが生える

革靴を濡れたまま放置していると、靴の内側や底にカビが生える場合があります。

革靴を雨から守るために。防水スプレーの正しい使い方

革靴を雨から守るために。防水スプレーの正しい使い方

防水スプレーは、革靴を雨から守るための必需品です。

正しい使い方を抑えておきましょう。

・適切なタイミングでスプレーする

一般的な防水スプレーは、数分間では革靴に浸透しません。

雨が降っているなか革靴で出かける場合には、30分〜1時間前には防水スプレーをかけておきましょう。

・通気性の良い場所で行う

防水スプレーには高圧ガスが含まれています。

玄関やベランダなどで換気をしながらスプレーしましょう。

火気の近くでは絶対に使用しないでください。

・ブラッシングをしてからスプレーする

防水スプレーをかける前には、馬毛ブラシでブラッシングしておきましょう。

細かいホコリが残ったままスプレーすると、シミの原因となる場合があります。

・表面だけにかける

30cmほど距離をとって、全体的にスプレーします。

スプレーをかける部分は、革靴の表面だけで十分です。

靴底や内側にかけると、滑りやすくなったり蒸れやすくなったりするため、使用は避けましょう。

革靴が雨に濡れたあとの応急処置

革靴が雨に濡れたあとの応急処置

革靴が雨に濡れてしまったあとには、トラブルを起こさないために対策をしておくことが大切です。

応急処置の流れを解説します。

①タオルで拭く

革靴を脱いだら、真っ先にタオルで水分を拭き取りましょう。

ゴシゴシこすらず、優しく包み込むようにして吸い取るようなイメージです。

②新聞紙を詰めて乾かす

しっかり濡れてしまった場合は、靴の中に丸めた新聞紙を詰めて乾かします。

新聞紙が湿ってきたら交換しましょう。

③シューキーパーを入れて乾かす

内側の水分がほとんど気にならなくなったら、シューキーパーを入れて乾かしましょう。

シワがついたまま乾かさないために大切なステップです。

④濡れたタオルでシミ対策をする

革靴が乾いていく途中で、雨がまだらにシミになっていくことがあります。

ある程度乾いた段階を見て表面にシミができそうな場合、水で濡らしたタオルをよく絞ってから、革靴の表面を包んでおきます。

まだらにできているシミが均ーになるまでパックをするようなイメージです。

⑤栄養を補給する

雨で濡れた革靴は、革にとって必要な油分が水分が奪われている状態です。

革靴が完全に乾いたら、保革クリームを塗っておきましょう。

応急処置はこれで完了です。

雨から革靴を守るために絶対に避けるべきこと

雨から革靴を守るために絶対に避けるべきこと

雨に濡れたあとの革靴を、そのまま放置しておくことが最も危険です。

濡れたまま床に置いておくと、靴底にカビが生える場合があります。

すぐにお手入れができない状況でも、壁に立てかけるようにして乾かしておきましょう。

また、濡れた革靴を早く乾かそうと、ドライヤーを使ったり、ストーブの前に置いておいたりする行為も危険です。

熱を使って急速に乾かすと、革が乾燥してしまい、さまざまなトラブルの原因となります。

日影の風通しの良い場所で乾かすことが大切です。

まとめ

雨だから革靴を履かないというわけにはいかないビジネスパーソンは多いはず。

かといって、大切な革靴が雨によって台無しになることは避けたいところです。

定期的に防水スプレーを使用している場合でも、雨の影響でトラブルが生じるケースは多くあります。

シミや、銀浮き、ひび割れ、塩吹き、型崩れ、カビなど、症状はさまざまです。

それだけ革は水に弱いということが分かります。

今回は、革靴を雨から守るための対策や、濡れたあとの応急処置について解説しました。

雨対策としては、防水スプレーを適切なタイミングで正しく使うことが大切。

すでに濡れてしまった革靴は、そのまま放置して乾くのを待つことが一番危険です。

タオルドライをして、シューキーパーを使いながら乾かすこと。

乾いたあとは、雨で失われた革に必要な栄養を補給することも大事です。

雨に強い革靴を履くのも一つの手段ですが、応急処置方法を知っておくと心強いのではないでしょうか。

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