お気に入りの革靴にカビがついているのを見つけてがっかりした経験はありませんか?
革靴のインソールやアウトソールは、湿気の多い環境におかれるとカビを発生しやすくなります。
カビは自宅でも除去することができます。
カビの特徴を理解して、慌てず適切に対処しましょう。
また、カビの発生を予防する方法も合わせて解説します。
革靴のソールにカビが発生する原因
カビは湿度が高いところに生えるものです。
それに加えて栄養となるものがあると、増殖しやすくなってしまいます。
革靴のソールにカビが発生する原因には、主に次のような状況があげられます。
・頻繁に履きすぎている
靴を履いているとき、足はたくさんの汗をかいています。
1日履いた革靴は、その後2日履かないくらいのペースでないと、完全に乾くことができません。
インソールのカビは、革靴に乾く隙を与えていないことが原因であることがほとんどです。
・湿度の高い場所で保管している
下駄箱や靴箱などに保管すると、どうしても通気性が悪くなります。
また、定期的に下駄箱の換気をしていないと、じめじめした環境になりやすいのです。
・雨の日用の対策をしていなかった
雨が降った日に履いた革靴は、特にアウトソールに気を配る必要があります。
アウトソールが濡れたまま床に置いていると、アウトソールにカビが生えることがあります。
梅雨シーズンには、特に注意が必要です。
・汚れが蓄積している
ホコリやチリなどの汚れが革靴に蓄積していると、カビにとって栄養となってしまいます。
アッパーだけでなく内側にも汚れは溜まりやすいため、定期的に汚れを取り除きましょう。
革靴のソールについたカビを除去する方法
革靴のソールについたカビを自宅で除去する手順を紹介します。
Step① 乾いた布でカビを拭き落とす
捨てても良い乾いた布を用意して、ソールについたカビを取り除きます。
布を使って拭き落とすイメージです。
布を使って伸ばすように拭くとカビが広がってしまいますので、気をつけてください。
Step② カビを除去する
革製品用カビ取りクリーナーもしくは消毒用エタノールをコットンに含ませて、カビがついていた部分を念入りに拭き取ります。
直接革靴に吹きかけるとシミになる場合があるため、コットンパフや布を使用すると安全です。
Step③ 革靴を完全に乾かす
革靴が完全に乾き切るように、風通しが良い場所で2日〜1週間くらい乾かします。
しっかり乾燥させることで殺菌することができます。
※このあと、丸洗いが可能な革靴であれば、専用の石鹸を使って水洗いしても良いでしょう。
水洗い後においても、完全に乾かすことが重要です。
Step④ 仕上げのケアを行う
カビの除去作業を終えたら、保革クリームを塗り、防水スプレーをしておきましょう。
このステップで完了です。
※もしも自宅できれいに落とせなかった場合には、諦める前に靴修理の専門サービスに相談してみてください。
革靴をカビから守るために普段からできる予防方法
大切な革靴をカビから守るために実践したい予防方法に、次の5つがあります。
簡単な内容ばかりですので、ぜひ習慣にしていきましょう。
・履いたあとはブラッシングする
革靴を履いたあとは、豚毛ブラシなどでブラッシングすることを習慣にするのが理想的です。
カビの栄養となる汚れを蓄積させないようにしましょう。
・収納する前にしっかり乾かす
一日履いた革靴は、汗の水分をたくさん吸っています。
乾かしてから収納することが大切です。
雨で濡れた日は革靴のソールをタオルで拭き、ソールが床面に接着したまま放置しないよう、壁に立てかけるようにして乾かします。
・収納するときは除湿剤を使う
置き型タイプの除湿剤や、靴の中に直接入れる除湿剤などが100均などでも販売しています。
効率良く除湿できるため便利です。ニオイ対策にもなります。
・下駄箱を毎日換気する
日本は湿度が高い国ですので、天気が良い日でも密閉した場所は湿度が高くなりがちです。
下駄箱を毎日換気して、空気を循環させましょう。
・3足以上をローテーションする
毎日同じ革靴を履いていると、汗の水分が乾き切ることができず、不衛生な環境になります。
カビが発生しやすくなるだけでなく、ニオイも気になってくることもあります。
革靴に限らず、靴は3〜4足をローテーションするのが理想のペースです。
しっかり乾いてから履くことで、革靴のコンディションを保つことができます。
まとめ
革靴のソールにカビが発生してしまうと、一刻も早く落としたくてすぐに水洗いしたくなるかもしれません。
しかし、カビは湿度が高い環境を好む特質があるため、いきなり水洗いをしないように気をつけてください。
今回は、革靴のソールにカビが発生する原因や除去方法、普段からできる予防方法を紹介しました。
カビの発生を防ぐには、湿気を防ぐことと汚れを溜めないことが大切。
紹介した予防方法は、ほんの少しの手間がかかりますが、簡単な内容ばかりです。
お気に入りの革靴を清潔に保って長く愛用できるよう、ぜひ取り入れてみてください。